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こんにちは!MSB更新担当の中西です!
MSBのよもやま話~確認事項~
ということで、バンニング作業を行う前に必ず確認しておくべき事項を、現場・管理・品質・法令の各視点から体系的に掘り下げてご紹介!
輸出の成否を左右する“積む前”の準備がすべて
海上コンテナへの貨物積載それが「バンニング(vanning)」です。
一見すると「ただ荷物を詰める作業」に見えるかもしれませんが、実際は国際物流の品質・コスト・納期すべてを左右する極めて重要なプロセスです。
そして、バンニングの成否は“積む前の確認”でほぼ決まると言っても過言ではありません。
バンニング(Vanning) とは、貨物を海上コンテナの内部に積載する作業のこと。
その逆(荷降ろし)は「デバンニング(Devanning)」と呼ばれます。
輸送中の貨物損傷を防ぐ
スペースを最大限に活用する(積載効率の向上)
船会社や通関業者の規定を満たす
輸出書類と現物の完全一致を確保
📌 荷物がずれたり破損した場合は、国際クレームや納入拒否につながることも。
種類 | サイズ | 用途 |
---|---|---|
ドライコンテナ(Dry) | 20ft / 40ft | 一般貨物 |
リーファーコンテナ(Reefer) | 冷蔵・冷凍貨物 | |
オープントップ / フラットラック | 重機・長尺物など |
📌 コンテナ内寸・扉寸法・耐荷重は必ず事前に確認し、貨物との適合性をチェック。
外寸(長さ・幅・高さ)、重量、形状、個数
梱包形態(パレット/カートン/バラ/ドラム缶など)
荷重の集中・偏りの有無
納品先ごとの出荷順
重いものを下に、軽いものを上に積む
隙間をどう埋めるか(スペーサー・バンド・緩衝材)
📌 CADや専用のバンニングプランニングソフトで3Dシミュレーションするケースも増えています。
床の損傷・オイル染み・釘の飛び出し
壁・天井の穴や亀裂(漏水の原因)
番号の照合(間違ったコンテナに積むミス防止)
フォークリフトのサイズ・荷重対応
コンテナラッシング材(ロープ、バンド、滑り止め)
人員配置(荷役・誘導・記録撮影係など)
酸欠・CO₂の可能性があるため、内部換気の実施
転倒・滑落防止のための安全帯・ヘルメット着用
積載中の荷崩れによる挟まれ事故の注意
📌 労働安全衛生法に基づくリスクアセスメント・KY活動(危険予知)は欠かせません。
品名、型番、数量、重量、輸出仕様と完全一致しているか?
危険物・温度管理品はIMDGコードやHSコード記載が必要
バンニング完了後、船社指定の封印(シール)を取り付け
シール番号は輸出書類と厳密に一致している必要あり
📌 輸出国によっては、写真記録や積載証明書(Stuffing Certificate)が必要な場合もあります。
緩衝材(エアバッグ、ストレッチフィルム、ダンネージ材)の使用
木材固定(バリヤー)、金属製ラッシングでの固定
特に重量物やドラム缶は強固な滑り止めと固定が必須
結露防止のための乾燥剤(シリカゲル)
リーファーコンテナの温度設定・事前冷却
木材梱包品は燻蒸処理(ISPM No.15)が必要な場合も
バンニングとは単なる積み込みではなく、
“貨物の価値と取引信頼を守るための輸送準備”であり、輸出入ビジネスの品質保証そのものです。
その成功のカギは、現場力ではなく、「準備力」と「確認力」にあります。
項目 | 確認内容 |
---|---|
コンテナ | サイズ・種類・損傷・番号 |
貨物 | 数量・寸法・重量・形状 |
作業計画 | 積載順・人員・資材・機材配置 |
書類 | パッキングリスト・シール番号・写真記録 |
安全 | 酸欠対策・KY活動・PPE(保護具)確認 |